甲状腺機能低下症―慢性甲状腺炎(橋本病)
慢性甲状腺炎とは
慢性甲状腺炎の定義・意味・意義
慢性甲状腺炎とは、本来は体内に侵入した、非自己である異物を排除する仕組みである免疫反応が、甲状腺の細胞(自己の細胞)を破壊する病気です。
詳しく言えば、抗TPO抗体(TPOAb)や抗サイログロブリン抗体(TgAb)などの抗体が出現し、異物ではなく、自己の細胞である甲状腺の細胞を破壊する病気です。
橋本病とも呼ばれています。
慢性甲状腺炎の症状・病状・病症
慢性甲状腺炎は、原発性甲状腺機能低下症のもっとも一般的な原因です。
したがって、慢性甲状腺炎により、甲状腺ホルモンが不足して、甲状腺機能低下症の症状が現れます。
しかし、慢性甲状腺炎と診断されても、甲状腺ホルモンが不足しない症例も多くあります。
慢性甲状腺炎の特色・特徴
慢性甲状腺炎は、圧倒的に女性に多い病気です。
慢性甲状腺炎の診断・判定
検査
血液検査―甲状腺機能検査
検査項目のうち、抗TPO抗体(TPOAb)や抗サイログロブリン抗体(TgAb)などのいずれかが基準値より高くなると、慢性甲状腺炎と診断されます。
なお、慢性甲状腺炎では、甲状腺刺激ホルモン(TSH)が高値を示すのが特徴です※が、常にそうとは限りません。
※甲状腺ホルモンの分泌が多いと、甲状腺刺激ホルモンの分泌が減少し、甲状腺ホルモンの分泌が少ないと、甲状腺刺激ホルモンの分泌が増加する、というフィードバック機能があるからです。
慢性甲状腺炎の治療・治し方
甲状腺ホルモン(T3・T4など)の値が低い場合は、甲状腺ホルモンを投与します。
しかし、慢性甲状腺炎と診断されても、甲状腺ホルモン(T3・T4など)の値が正常であれば、治療の必要はないとされています。
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