スパイロ検査―検査項目―1秒量(FEV1.0)
1秒量とは
1秒量の定義・意味など
1秒量(1びょうりょう)とは、息を深く吸い込んでから、一気に吐き出した場合の息の量(=努力性肺活量)のうち、最初の1秒間の息の量をいう。
つまり、最初の1秒間の努力性肺活量である。
1秒量の表記
FEV1.0
1秒量はFEV1.0と表記される。
1秒量の目的・役割・意義・機能・作用など
慢性閉塞性肺疾患(COPD)など閉塞性換気障害の指標
1秒量の値が少ないときは、息を吐き出す力が弱いことを示す。
例えば、別名「たばこ病」とも言われるCOPDは1秒量を調べて診断する。
1秒量は年齢・性別・身長によって予測値が設定されるが、COPD患者は健康な同世代の値を大きく下回る。
また、1秒量は年齢とともに非喫煙者でも年間30CC程度減るが、喫煙者の年間減少量は50~60CCと倍近くになる。
なお、禁煙することで肺の機能が改善し、1秒量の年間減少量は健康な人と同じレベルに戻すことができる。
一般的に1秒量が1500CCを切ると階段を上るときに息切れを感じ、1000CCを切ると平地で息切れが起きるなど、酸素吸入が必要な症状が見られるようになる。
江波杏子さんが患った慢性閉塞性肺疾患は桂歌丸さんも… 別名が「たばこ病」の理由は? (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット) https://dot.asahi.com/wa/2018110200073.html?page=1
1秒量の位置づけ・体系(上位概念等)
スパイロ検査
健康診断や人間ドックなどで一般に行われる肺機能検査・呼吸機能検査をスパイロ検査(スパイロメトリー)という。
1秒量はスパイロ検査から得られる重要な情報のひとつである。
1秒量と努力性肺活量から閉塞性換気障害を判定するための指標となる1秒率(FEV1.0%)を算出する。
なお、スパイロ検査から得られる検査項目には多くのものがあるが、特に重要なものとしては、1秒量も含めて、次のようなものがある。
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