［身体］健康と美容

骨粗鬆症（骨粗しょう症）―予防と治療―治療薬

骨粗鬆症の治療薬

骨粗鬆症性の治療薬は、次の３つに大別できます。

1. 基礎治療薬
2. 骨吸収を抑制する（骨が減らないことを目的とする）治療薬
3. 骨形成を促進する（骨を増やすことを目的とする）治療薬

具体的には次のようなものがあります。

• 代表的な治療薬（従来の治療薬）
  • 活性型ビタミンＤ３製剤…基礎治療薬
  • ビスフォスフォネート製剤…骨吸収を抑制する（骨が減らないことを目的とする）治療薬
• 新薬など
  • エディロール…基礎治療薬。新しい活性型ビタミンＤ３製剤
  • ＳＥＲＭ製剤（サーム製剤）
    • ラロキシフェン（商品名：エビスタ）…骨吸収を抑制する（骨が減らないことを目的とする）治療。閉経後の女性ホルモンの減少にともなう骨粗鬆症用のホルモン剤
  • テリパラチド…骨形成を促進する（骨を増やすことを目的とする）治療薬。重度の骨粗鬆症用

１．基礎治療薬

骨粗鬆症の原因は次の２つに大別できます。

1. 加齢によりビタミンＤが不足したりカルシウムを吸収する力が衰えたりすること
2. 骨の新陳代謝（骨を作るはたらきと骨をこわすはたらき）のバランスがくずれること

このうち、ビタミンＤが不足したりカルシウムを吸収する力が衰えたりしている事例では、ビタミンＤを補充する基礎治療薬が効果があります。

２．骨吸収を抑制する（骨が減らないことを目的とする）治療薬―骨吸収抑制薬

ただし、骨粗鬆症の多くは骨の新陳代謝のバランスが崩れ、骨形成（骨を増やすはたらき）より骨吸収（骨を減らすはたらき）が上回っているために骨が減ることが原因となっています。

この場合にはビタミンＤの補充＝基礎治療薬の効果はあまりなく、骨吸収を抑制する効果がある骨吸収抑制薬が効果があるとされています。

３．骨形成を促進する（骨を増やすことを目的とする）治療薬―骨形成促進薬

骨形成自体を促進する（骨を増やすことを目的とする）、つまり、骨の再生が可能な治療薬も登場しました。

重度の骨粗鬆症患者のための、いわば「攻めの薬」です。