睡眠薬―メラトニン受容体作動薬―ロゼレム(ラメルテオン)
ロゼレムとは
ロゼレムの定義・意味・意義
生体にあるホルモンであるメラトニンは、自然な生理的睡眠をもたらします。
しかし、メラトニンは加齢とともに減少します。
ロゼレムとは、メラトニン受容体に選択的に結合することで自然(間接的)な睡眠作用をする睡眠薬です。
一般商品名は、ラメルテオンといいます。
ロゼレムの経緯・沿革・歴史など
日本では、2010年7月から武田薬品工業が販売を開始しました。
ロゼレムの作用機序
ロゼレムは、脳の松果体から分泌され睡眠作用のあるホルモンであるメラトニンの受容体に結合し、睡眠作用をします。
ロゼレムの位置づけ・体系
脳内の特定の受容体に結合し作用するタイプの睡眠薬は、通常、ベンゾジアゼピン系睡眠薬と非ベンゾジアゼピン系睡眠薬に大別されます。
ロゼレムは、このどちらにも属さない新しいカテゴリーの睡眠薬です。
- 脳内の特定の受容体に結合し作用するタイプの睡眠薬
ロゼレムの特色・特徴・メリット
従来の睡眠薬の副作用がないこと
ロゼレムは、従来の睡眠薬で問題となっていた筋弛緩作用や耐性・依存症・離脱症状、反跳性不眠といった副作用がないのが大きな特徴です。
また、中枢神経系の機能の低下(大脳皮質の抑制)による認知機能障害を起こす可能性が少ないことも期待されています。
間接的な睡眠作用
ロゼレムは、長期的に生体リズム・体内リズム・睡眠リズムを整えていくことで、間接的に(穏やかに)睡眠作用をもたらします。
したがって、頓服的に服用してもあまり効果が感じられないことがあります。
また、ベンゾジアゼピン系睡眠薬のような抗不安作用はないので、不安が強いために不眠症になっている人には効果は劣ります。
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