神経系―単位―神経細胞―神経伝達物質―カテコールアミン―ドーパミン
ドーパミンとは 【dopamine】
ドーパミンの定義・意義・意義
ドーパミンとは、中枢神経にあるドーパミン神経系から分泌される神経伝達物質です。
カテコールアミンの一種で、同じカテコールアミンであるアドレナリン、ノルアドレナリンの前駆体です。
ドーパミンの別名・別称など
ドーパミンは、学術用語としては、ドパミンと表記されます。
ドーパミンの位置づけ・体系
カテコールアミンには、ドーパミンのほか、アドレナリン・ノルアドレナリンがあります。
アドレナリン・ノルアドレナリンは副腎髄質や交感神経から分泌されますが、ドーパミンは中枢神経(脳)から分泌されます。
つまり、ドーパミンは脳に含まれている物質ということです(→脳内物質)。
ドーパミンの働き・作用と役割・目的・機能
ドーパミンの働き・作用
覚醒作用
ドーパミンには、次のような作用があります。
- 脳内に快感・快楽の感情を発生させる
- 意欲(やる気)を引き起こす
- 思考を増強する役割を果たしている
- 集中力に不可欠な役割を果たしている
ドーパミンの役割・目的・機能
報酬系
気持ちのよい状況になると、ドーパミンが分泌され、それを脳は快感の情報として受け取ります。
これにより、個体は、その自分にとって気持ちのよい状況を目指した行動をとるよう「強制」づけられるようになります。
そして、結果的に個体に自己維持と自己増殖に有利な行動をとらせることが可能となります。
ドーパミンと関係・関連・連携する物質
セロトニン
幸せ・幸福感
快感があるとき(楽しいとき)、ドーパミンが放出されていますが、その状態が続くと、ドーパミンは減少していきます。
したがって、快感(楽しさやうれしさ)は減少していくわけです。
ただし、セロトニンが十分にあれば、少ないドーパミンでも満足でき、心は平穏な状態になります。
苫米地英人氏は、ドーパミンとセロトニンについて、次のように述べています。
幸せとは、味気ない言い方をすれば、ただの脳内ホルモンの状態にしか過ぎません。ドーパミンとセロトニンが分泌されている状態です。
苫米地英人 『幻想と覚醒』 株式会社 三才ブックス、2010年、161頁。
依存症
しかし、セロトニンが不足していると、減少していくドーパミンの放出を増やそうとますます大きな快感を求めるようになります。
これが、いわゆる依存症(ギャンブル依存症や買い物依存症など)の状態です。
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