ドライアイ―治療―根本治療―涙点プラグ
涙点プラグとは
涙点プラグの定義・意味・意義
涙点プラグ(るいてんぷらぐ)とは、ドライアイの治療方法のひとつで、涙の排出口となる目頭にある涙点(るいてん)※をシリコン製等のプラグ(栓)でふさぐことで、涙を目の表面にためて、ドライアイを治療・軽減する手術をいう。
※涙点は左右の目頭の上下に合計4つあり、涙点を通じて、涙は鼻へと排出される。
涙点プラグの趣旨・目的・役割・機能
涙液減少型ドライアイに有効
涙は油層・水分層・ムチン層の3つの層から構成され、また、主成分であるナトリウムやカリウムなどのほかタンパク質やビタミンなども少量含むが、ドライアイの目薬にはこれと同様の成分は含まれていない。
たとえば、マイティアやソフトサンティアなどの人工涙液はナトリウムやカリウムを主成分とし、水分のみを補給するものである。
ジクアスなどの新薬も水分とムチンのみの分泌を促進するだけである。
なお、一般的な処方ではないが、ひまし油点眼は油を補給するために行われる。
また、そもそも目薬は対症療法であり、その効果は一時的なものである。
この点、涙点プラグは、いわば排水口に蓋(ふた)をすることで、自分の涙自体を貯めることができるので、中度の涙液減少型ドライアイ(涙の量が十分でないために目が乾くタイプのドライアイ)に対しては高い効果がある。
また、外来(入院の必要なし)で簡単に挿入できる。
涙点プラグの限界・制約・制限(デメリット)
脱落
プラグはよく取れてしまうことがある。
異物・異和感・痛み
プラグは身体にとっては異物であり、また、涙点のあたりの目の形状の個人差が大きいため、挿入したプラグに異和感や痛みを感じる場合もある。
この場合は、プラグのサイズやメーカーを変更して入れなおす。
ただし、取り外しは簡単にできるが、何度も挿入を繰り返しているうちに、入りにくくなるおそれがある。
また、異和感・痛みがひどければプラグを取り外すことになる。
目やにや老廃物・埃・異物などの排出
涙点は、涙の排出と同時に、目の老廃物や埃(ほこり)・異物なども排出する役割を果たしている。
したがって、涙点プラグにより涙点をふさぐことで、老廃物等が排出できず、目やにが気になるほか、悪影響を及ぼす可能性もある。
涙点プラグの分類・種類
次のページを参照。
涙点プラグの保険適用の有無
涙点プラグは保険が適用され、手術ではあるが、片目数千円程度で行うことができる。
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- ドライアイ―治療―対症療法―目薬―一般―②潤いを保ち傷を治す―ヒアルロン酸ナトリウム点眼液―ヒアレイン
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