ドライアイ―治療―対症療法―目薬―一般―①涙の水分を補給する―人工涙液(るいえき)
人工涙液とは
人工涙液の定義・意味・意義
人工涙液とは、ナトリウムとカリウムを主な成分とする、涙(涙液)の成分に近い目薬をいいます。
人工涙液の趣旨・目的・役割・機能
ドライアイの治療―涙の水分補給・補充
人工涙液は、ドライアイによる目の乾燥対策として、涙の水分を補給・補充するための目薬です。
人工涙液は、ドライアイの治療方法の基本といえます。
人工涙液の位置づけ・体系
これには、次の3つの種類があります。
- 涙を補給・補充する目薬…人工涙液
- 角結膜(角膜と結膜)の傷を治す・水分の蒸発を防ぐ(うるおいを保つ)目薬…ヒアルロン酸ナトリウム点眼液
- 涙の量を増加する・涙の質を改善する(水分とムチンの分泌促進)目薬…新薬のジクアス・ムコスタ
従来は、人工涙液で涙を補充したうえ、ヒアルロン酸ナトリウム点眼液(ヒアレイン等)でフタをして水分の蒸発を防ぐ、といった使い方もされていました。
これは、いわば基礎化粧品での化粧水と乳液の関係のようなものといえます。
しかし、今では、人工涙液はあまり効果がなくて、人工涙液(化粧水)+ヒアルロン酸ナトリウム点眼液(乳液)の組み合わせは古く、ヒアルロン酸ナトリウム点眼液1本で十分、と言う眼科医もいます。
実際、人工涙液による涙の補充効果は短時間で失われるという実験結果もあります。
ただし、人工涙液を使って悪いというわけではありません。
人工涙液の具体例
人工涙液の限界・制限・制約
短時間の補充効果
前述したとおり、人工涙液による涙の補給効果は短時間で失われるという実験結果があります。
マイボーム腺機能不全を原因とするドライアイには効果なし
ドライアイの原因としては、加齢によるマイボーム腺機能不全も指摘されています。
すなわち、涙は、油層・水分層・ムチン層の3つの層から構成されますが、マイボーム腺は脂質を分泌して、油層を作り出すはたらきをしています。
マイボーム腺の脂質分泌に異常があると、油が不足してまぶたの動きが鈍くなったり(特にまぶたの瞬き(またたき)の滑りが悪くなる)、涙の蒸発が増加したりして、ドライアイを引き起こす原因となるわけです。
しかし、このマイボーム腺機能不全を原因とするドライアイでは、人工涙液を点眼しても水分のみを補給するものなので、症状が改善されません。
参考元:ドライアイ治療用の微量油添加目薬 - 特開平10-218760 | j-tokkyo http://www.j-tokkyo.com/1998/A61K/JP10218760.shtml
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