［身体］健康と美容

ドライアイ―治療―対症療法―目薬―一般―③涙の量を増加・涙の質を改善して傷を治す―ジクアス

ジクアスとは

ジクアスの定義・意味・意義

ジクアスとは、涙を構成する油層・水分層・ムチン層の３つの層のうち、ムチン層に異常があるために目が乾くタイプのドライアイ＝ＢＵＴ短縮型ドライアイを治療するための目薬をいう。

 

ジクアスの趣旨・目的・役割・機能

ジクアスは涙の構成成分である水分とムチン（実用視力の低下にかかわる）の分泌を促進して、涙の量を増加するとともに涙の質を改善することによって、角結膜（角膜と結膜）の傷を治す効果があるとされる。

1. 水分の補給と保水・保湿効果…涙の量の増加と涙の質の改善
   1. 水分の分泌を促進する…涙の量を増加する
   2. ムチンの分泌を促進する…涙の質を改善する
2. 傷の修復効果…角結膜の傷を治す

ドライアイの治療は、人工涙液で涙を補給したうえ、ヒアルロン酸ナトリウム点眼液でフタをして水分の蒸発を防ぐことが基本である。

いわば基礎化粧品での化粧水と乳液の関係のようなものといえる。

ジクアスは、水分とムチンの分泌を促進することで、いわばこの一人二役の働きをしているともいえる。

ジクアスの位置づけ・体系

ジクアスとムコスタの使い分け

ジクアスと同様の効果があるとされる目薬にムコスタがある。

その使いやすさ等からジクアスが処方されていることが多いようである。

しかし、ジクアスの効果の基本は水分の補給と保水・保湿効果（涙の量の増加と涙の質の改善）にあるのに対して、ムコスタは角結膜の傷を治す修復効果に中心がある。

したがって、その違いをふまえた使い分けをするとよい。