アミノ酸―作用―疲労予防・回復効果
アミノ酸の疲労予防・回復効果
アミノ酸にはさまざまな健康効果がありますが、疲労予防効果もそのうちの一つです。
一般に、疲労には3つの種類があると考えられています。
アミノ酸はこの3種類の疲労に対して、それぞれ次のような働き・作用をしてくれます。
1.筋肉の疲れ(肉体的な疲労)に対する働き・作用
アミノ酸は乳酸を発生させないエネルギー源
筋肉の疲れは、疲労物質である乳酸が筋肉に蓄積することで起こります。
代謝とは、栄養素をエネルギーに変えることをいいますが、糖質はこの代謝の過程で乳酸を発生しますが、脂質やたんぱく質(アミノ酸)は乳酸を発生させません。
つまり、アミノ酸には、筋肉疲労の原因となる乳酸を発生させずにエネルギー源になってくれる、という特徴があります。
アミノ酸は乳酸の発生を抑える
また、アミノ酸には、乳酸の発生を抑えるはたらきもあるので、疲労感を軽減してくれます。
運動中、運動が終わった直後、その日の睡眠前などにアミノ酸を補給すると効果的とされています。
2.内臓の疲れに対する働き・作用
食べ過ぎや飲み過ぎ(暴飲暴食)、ストレス・過労は、胃腸や肝臓といった内臓に負担をかけます。
疲労・疲れやだるさは、この内臓の疲れからきている場合もよくあります。
この点、アミノ酸には、臓器に十分な栄養をすみやかに補給する作用があるので、内臓の疲労を予防・回復し、疲れにくい体をつくることができます。
3.脳の疲れ(精神的な疲労)に対する働き・作用
やる気が出ない、倦怠感といった脳の疲れの原因の一つは、体内の代謝により発生する、人体に有害なアンモニアにあります。
通常、アンモニアは肝臓の解毒作用により無害化され、尿として体外に排出されます。
しかし、運動のしすぎなどにより体内で多量のアンモニアが発生すると、肝臓の解毒作用がこれに追いつかなくなります。
この場合、脳はアンモニアの発生を抑制するため、体に「もう動くな」という指令を出します。
この脳からの指令が、「何となくだるい」「ヤル気が出ない」というかたちで自覚されるわけです。
この点、アミノ酸は肝臓のはたらきを高め、アンモニアを排出させるので、脳の疲労予防にも効果的といえます。
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