炭水化物―摂取―摂取方法
炭水化物の摂取方法
朝食
朝、起き抜けで頭が起きない場合は、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖を多く含むご飯やパンなどの炭水化物をしっかりと摂り、脳を活性化させることが大切である。
ただし、市販のパンの多くは肝心の炭水化物である小麦粉があまり使用されていない。
また、コーヒーよりも緑茶の方が覚醒効果の高いカフェインを多く含んでいる。
したがって、朝まだボーとしている頭を回転させるには、「パン食+コーヒー」の組合せより、「ご飯+緑茶」の組合せの方がより効果があるということになる。
ビタミンB1の摂取
体内で、炭水化物・糖質が分解されてエネルギーに変わるには、酵素の働きが必要になる。
この糖質を分解する酵素を助けて、エネルギーを生み出してくれるのがビタミンB1である。
そこで、ごはんなどの炭水化物や甘いものをたくさん食べたら、ビタミンB1も十分にとる。
夏バテの原因の一つは、砂糖がたくさん入った清涼飲料水などで糖質はたくさん摂っているのに、食欲が落ちていて食事がおろそかとなり、ビタミンB1が不足するからと考えられている。
ビタミンB1は、玄米や胚芽米、全粒粉パンなど精製度の低い全粒穀物や豚肉などに豊富に含まれている。
血糖値の急上昇
低GI食品(低GI値食品) の選択
食後、血糖値は上昇するが、血糖値の急上昇は身体に悪影響を及ぼす。
血糖値が急上昇しないようにするには、GI(グリセミックインデックス)の高い白米や白砂糖などの高GI食品(高GI値食品)は避け、全粒穀物(玄米など)などの低GI食品(低GI値食品) を選択する。
さらに、その食べ方も、コース料理のように、前菜としてのサラダなどの野菜から始め、次にメインとしてのタンパク質、そして炭水化物、最後に食後のデザート(甘いもの)という順番にすると、血糖値が急上昇することはない。
運動代謝との関係
運動代謝(運動時・筋肉)のエネルギー源は炭水化物と脂肪である。
特に、炭水化物は、同様にエネルギー源となる脂肪と比べると、その消化・吸収が早く、血糖(血液中のブドウ糖)または筋グリコーゲン(筋肉に一時的に貯蔵されたブドウ糖)となって、即効的なエネルギー源となる。
したがって、運動前や運動中に炭水化物を摂取することはエネルギーを補給することになる。
ただし、他方、これは量的に豊富な脂肪からのエネルギー利用を妨げることにもなる、という研究報告がある。
また、運動の30~45分前にブドウ糖(グルコース)などの吸収の早い炭水化物を大量に摂取すると、インスリンが急上昇し、運動前半に低血糖症に陥るという報告もある。
参考:大森一伸 「運動時のエネルギー基質動態と糖質液補給の影響」博士(人間科学)学位論文、2003年、1頁。
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